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第26回 静岡 焼津神社 荒祭 その1

静岡を代表する港・焼津港を擁する焼津市には街を挙げての大きな祭事がある。毎年8月12、13日に行われる「荒祭(あらまつり)」だ。そこでは馬も重要な役目を負っている。どんな祭事なのだろうか?

1600年以上の歴史

荒祭を主催するのは地元の古社・焼津神社。創建は409年といわれ、1600年以上の歴史を誇る。5世紀は大和朝廷の威勢が全国に及ぶ時期に当たる。それを反映するように、主祭神は古事記や日本書紀でも有名な日本武尊(ヤマトタケルノミコト)となっている。

神話では、日本武尊は東征時にこの地を訪れ、敵の策略で火攻めにあったとき、神剣(三種の神器の「天叢雲の剣(アメノムラクモノツルギ)」)であたりの草を薙ぎ払い、向かい火で敵を倒した。その後焼き払われた場所は「焼遺(やきつ)」と呼ばれ、それが「焼津」の語源となったといわれる。神社はその時の故事を縁起としている。

古い伝統を誇る焼津神社。

徳川家の庇護

神社を含む一帯には1600年ほど前の古代集落「宮之腰遺跡」が発見されており、古代祭祀の道具なども発見されている。焼津神社の縁起が単なる伝説ではなく、考古学的な裏付けがあることがわかる。

江戸時代には、徳川家康がこの地に入り、焼津神社は深い関わりを持つことになる。現存する本殿は1603年に家康が建てたもの。江戸時代を通して、歴代の将軍から社領を保障され、武家はもとより、庶民の厚い信仰を受けた。特に8月の例大祭は「荒祭」と呼ばれ、古くから重要な祭事となってきた。

荒祭の際には氏子が焼津神社のお神輿を担いで街を練り歩く。

祭りに登場する馬たちに馬装を施す。